[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
産経新聞記事より
【身近な健康の疑問】
近年、国内でも世界的にも増加傾向にあるというアトピー性皮膚炎。かゆみと見た目の悪さから、早期治癒を望みながら、増悪(ぞうあく)と寛解(かんかい)を繰り返し症状が長引く。アレルギー反応が原因で起きるとされるが、原因や発症のメカニズムは未解明の部分が多い皮膚病について話を伺う。
--どれくらいの人がアトピー性皮膚炎になっているのですか
彭志中医師疫学調査結果では、有病率が生後3~6カ月の乳児で約20%、小学生で4~6%、青年期の人で2、3%と言われています。乳幼児で患者が多くても、次第に落ち着いてくるとも言えます。
--どんな症状が出ますか
生後数カ月から2歳の乳児期では、生後2~6カ月に発症することが多く、初めは頭部と顔面に紅斑や鱗屑(りんせつ)、刺激性湿疹ができ、体全体に広がります。脂漏性皮膚炎との区別がつけにくい。
4~12歳ぐらいの幼少期には、手足の関節内側が湿疹の慢性化で表皮が肥厚し、関節の外側には湿疹が出現しますが、約85%は季節による消長を示します。また約20%にぜんそくの合併症が見られます。
思春期、成人期では、基本的に幼少期と同じですが、上半身を中心に広範囲にわたって、暗褐色の乾燥した皮膚になるなど重症化すると、眉毛の外側の3分の1が抜けるヘルトゲ兆候が表れたり、下まぶたに特徴的なしわが表れたりします。
小児の伝染性軟属腫(水いぼ)や伝染性膿痂疹(とびひ)、kaposi水痘様発疹症、白内障や網膜剥離(はくり)などの眼科的合併症を伴うこともあります。
--原因は何ですか
アトピー性皮膚炎とはそもそも、出たり消えたりを繰り返すかゆみの強い湿疹で、アトピー素因といわれる体質を伴っています。アトピー素因とは、家族や本人に気管支ぜんそくやアレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患があり、IgE(免疫グロブリンE)抗体を産生しやすい体質とされています。
アトピー素因のアレルギーでも、抗原が食物、呼吸、環境とさまざまに考えられ、乳幼児では卵白やミルクなど食物抗原が70~80%を占め、年齢が進むと、ダニやハウスダストなど環境抗原へのIgEが上昇しますが、特定の抗原が湿疹の直接の原因になるとは言えません。
アレルギー性の誘因に限らず、ひっかくなどの皮膚へのさまざまな刺激も湿疹の状態を悪くします。
ストレスなど心理的、社会的因子も原因と考えられます。
--原因の特定はできるのですか
アトピー素因の確認には、問診のほか、血清中のIgE抗体測定があります。抗原を特定するRAST法や皮膚を使うパッチテストなどにより、ある程度の絞り込みはできるようになりました。しかし、そもそもアトピー性皮膚炎の原因が単純ではなく、複数、複雑な要因が絡み、特定するのは難しいと言えます。
--そうすると、治療は難しいのでは
原因を特定し、体質を根本的に変える治療法は確立されていません。対症療法で、外用療法が中心となります。しかし、年を取ると次第に症状が治まる例が多く、対症療法で症状を抑えるのは有力な治療法とも言えます。
副腎皮質ステロイド外用薬は、皮膚の炎症や異常な免疫反応を抑えるのに用います。また普段からのスキンケアとして保湿剤の使用も有効です。
日常生活では、身体を清潔に保つことが大切です。皮膚の汚れは細菌や真菌の繁殖を助長します。住環境の整備や問題のある食物の制限、細かいことでは爪の手入れも大事です。社会人だと、職場や対人関係などのストレス軽減も重要になります。
NPO法人 シックハウス診断士協会
広島事務局:〒730-0856 広島市中区河原町5-3-2F
東京本部:〒108-0073 東京都港区三田2-1-41-1F
東京事務局:〒103-0012 中央区日本橋堀留町1-11-5-2F
電話番号 082-961-5271 FAX番号 082-961-5272
ご相談 & お問い合わせメールアドレス
takya1123@dolphin.ocn.ne.jp