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産経新聞記事より
蒸し暑い季節となった。節電が求められる今年の夏は、汗に悩まされることが増えそうだ。汗が皮膚に付いたままにしておくと、体質によっては炎症やかぶれを引き起こし、激しいかゆみをもたらす。汗による皮膚炎・かぶれなどの対策について、帝京大学医学部皮膚科の渡辺晋一主任教授に聞いた。(竹岡伸晃)
大人になり再発も
東京都内の男児(6)は以前、夏場に汗をかいたことが原因で、両腕の内側に強いかゆみを伴う赤いプツプツが生じた。母親はあせもだと考えていたが、アトピー性皮膚炎と診断された。患部にステロイド外用薬を塗ったところ、約1週間で症状は改善した。
渡辺教授が診察した患者の一例だ。汗をよくかく場所に生じる湿疹全般を「あせも」と考えがちだが、実際にはあせも以外の疾患のケースも多いという。
最も多いのが、冒頭の症例でも示したアトピー性皮膚炎の場合だ。汗が結晶化し、その刺激によって、かゆみが増す。アトピー性皮膚炎の患者の約8割は年齢とともに自然に治る。しかし、残りの2割は大人になっても治らなかったり、いったん良くなっても20歳過ぎに再発したりする。
次に多いのが、金属などを原因とするかぶれ。汗をかいた場所に金属が接することで、かゆみを伴う水ぶくれが生じる。「腕時計やネックレス、ピアス、ベルトのバックル(留め金)など、さまざまな金属
製品が原因となる。なめし皮にも金属が使用されているため、革製品でかぶれることもある」(渡辺教授)
エアコンの普及で減っているが、本当にあせもの場合もある。正式名称は汗疹(かんしん)で、汗を大量にかくことで汗腺(汗が通る管)が詰まり、皮膚の下に汗がたまって発症する。主な症状は水ぶくれや皮がむけることだ。
用法・用量通りに
かゆい場合でもかかないことが原則で、爪を立ててかくのは禁物だ。傷ついた皮膚が炎症を起こし、かゆみがひどくなるという。かきむしった所に黄色ブドウ球菌などの細菌が入ると、症状が体の他の
場所に広がったり他人にうつったりする「とびひ」になる。
原因が多様であるため、渡辺教授は「症状がある場合、自分で判断せず、早めに皮膚科専門医を受診してほしい」とアドバイスする。問診時には発症した時期や状況、過去の発症歴や治療、使用した薬の名前などを正確に伝えたい。
治療の際はステロイド外用薬を用いるが、適切な強さのものを使用すれば1週間以内で症状は改善するという。かぶれの場合は、金属など原因となるものを特定し、体に触れないようにする必要もある。悪化してとびひになっていても、抗生物質の使用により1~2週間程度で改善することが多い。
ステロイド外用薬については副作用を心配する人も少なくないが、「使用上の注意を守って用法・用量通りに使用すれば安全な薬」(渡辺教授)。問題なのは他の塗り薬で薄めたり、炎症を抑えることができない弱いステロイド外用薬をだらだらと使用し続けることだ。
渡辺教授は「皮膚を清潔に保つことが第一」と強調している。
汗による皮膚炎・かぶれの予防法
〔1〕汗をかいたらシャワーを浴びる
〔2〕ごしごし洗いをしないで、せっけんを泡立て、手や柔らかいタオルで優しく皮膚を洗う
〔3〕外出時はタオルやハンカチでマメに汗を拭く
〔4〕風通しの良い服を着る。汗をかいたら下着を替える
〔5〕おむつを使っている乳幼児の場合、おしっこをしたらすぐに替える
〔6〕適度にエアコンを使い室内を涼しく保つ
〔7〕かきむしらないように爪は短く切っておく(渡辺教授の話を基に作成)
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