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シックライフ・シックハウス症候群・化学物質過敏症・アレルギーなどに関する事柄について事務局よりお届けいたします。
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毎日新聞より

規制外の物質でシックハウスに 住宅認証制度作り利用促進へ

シックハウス症候群などの予防のため化学物質の少ない街づくりを目指そうと、千葉大学と住宅関連企業が共同で実証実験に取り組んできた「ケミレスタウン・プロジェクト」。

プロジェクトの参加団体によるNPO法人「ケミレスタウン推進協会」は6月、実験結果をもとに、化学物質の室内濃度に関する規準値「ケミレス規準」を発表した。企業やNPOの手で今後、規準が有効活用されることが望まれる。

プロジェクトは07年度から5年間、千葉大キャンパス(千葉県柏市)内の約3000平方メートルの敷地内に実験棟を建てて実施された。東京都内で開かれた報告会で、プロジェクトを主導した森千里・千葉大予防医学センター長は、今回ケミレス規準を作った意義をこう強調した。

「シックハウス症候群の患者は、今も発生し続けている。予防するには、室内に存在するさまざまな
揮発性有機化合物(VOC)を『全体として』少なくすることが大切だ」

シックハウスを予防する目安として、国は化学物質の室内濃度に関する「指針値」を設けているが、
対象物質はホルムアルデヒドなど13物質に限られる。最近、これらの物質を指針値以下に抑えて
建てたはずの住宅で、代わりに使った別の化学物質によってシックハウスが引き起こされるケース
が目立っている。

特定の化学物質を規制しても、別の物質でシックハウスが発生する「いたちごっこ」。これを避けるには、種類に関係なく化学物質の全体量を抑えることが大切だ。森センター長ら専門家の間に、こうした認識が広がっている。

だが、国はVOCの総量、総揮発性有機化合物(TVOC)については暫定目標値を定めるにとどめており、建設業界などでもほとんど使われていないのが実態だ。

推進協会が作ったケミレス規準は「A規準」と「S規準」の2段階。

A規準はTVOCについて「空気1立方メートルあたり400マイクログラム以下」と定めた。「シックハウスをある程度予防できる濃度」との位置づけだ。

A規準よりさらに厳しいS規準は「化学物質に敏感な人でもある程度シックハウスを予防できる濃度」として、TVOCを「250マイクログラム以下」とした。推進協会は「学校などの公共施設は化学物質に敏感な人も利用するので、S規準を使うのが適当」としている。

健常なボランティア131人に、敷地内の実験室で15分間過ごしてもらい、身体への影響を調べたところ、TVOC濃度が低ければ低いほど、頭痛や鼻水、のどの痛みなどの身体症状を訴える人が少なかった。

また、化学物質に敏感な人の7割はA規準を超える400〜500マイクログラムの部屋で症状が出たが、S規準の部屋では2割弱と大幅に減ったという。

共同研究に参加した企業の一つ、積水ハウス(本社・大阪市)は五つの化学物質について、濃度を
国の指針値の2分の1以下に抑えた住宅「エアキス」を販売している。「目標の空気環境を実現するにはどの建材がどれだけ使えるか」など、住宅の設計の指針を作るにあたってケミレスタウンでの実証実験結果を取り入れている。同社総合住宅研究所の松下和彦主任は「実験室を飛び出し、実際の住宅の規模で検証ができ、対策の必要性を分かりやすく社会に伝えられる点でプロジェクトに参画した意義は大きい」と語る。

ケミレス規準は今後、NPO法人「日本健康住宅協会」に引き継がれ、規準をクリアした住宅の認証制度を作り、社会で利用してもらうことを目指す考えだ。

大人より胎児に影響深刻

シックハウス症候群や化学物質過敏症を診断する際の問診票として使われている「クイージ」(QEESI)テストを考案した米テキサス大学医学部のクラウディア・ミラー教授は、ケミレスタウンについて「コミュニティーのあり方として、素晴らしいビジョンを示した」と評価した。

昨年ケミレスタウンを視察したミラー教授は「一度重いシックハウスになると、元に戻すのは非常に難しい。しかも、どんな人がかかりやすい体質なのかは医師でも分からないので、予防が何より重要だ」と呼びかける。

ミラー教授が特に懸念するのは胎児への影響だ。「妊娠初期の1カ月は神経系統の発達の始まる時期で、化学物質の影響を最も受けやすい。シックハウスを起こすような室内化学物質の濃度は、神経系統の成長の発達過程に大きな影響を与える可能性も考えられる。大人への影響よりずっと深刻だ」という。

ミラー教授は「(妊娠が判明する前後の)初期1カ月が、最も子どもに影響があると思われる。妊娠を考えている女性は、妊娠に気付く前から自宅の室内空気環境に注意してほしい」と訴える。また、赤ちゃんを迎える準備のため、妊娠中に新しい家や家具を買ったり改修したりすることは、場合によっては妊婦や胎児を多量の化学物質にさらしてしまいかねないため「美観より材質や換気設備に注意を払ってほしい」とアドバイスしている。


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