シックライフ・シックハウス症候群・化学物質過敏症・アレルギーなどに関する事柄について事務局よりお届けいたします。
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北海道住宅新聞より
欠陥住宅被害全国協議会札幌大会 札幌地裁シックハウス訴訟で業者の瑕疵認定
弁護士や建築士を中心に、全国ネットでの活動を進めている欠陥住宅被害全国連絡協議会(上野勝代代表幹事、京都府立大学教授)では、5月31日と6月1日の2日間、札幌市教育文化会館で全国大会となる第15回札幌大会を開催。「シックハウス」をメインテーマに、法的な問題点、被害事例などについて参加者による報告・討論が行われた。
また、大会に先立って同協議会11番目の地域ネットとなる北海道ネットが設立された。
大会初日には欠陥住宅・シックハウス・リフォーム110番の結果や、シックハウス被害に遭ったユーザーの事例、昨年12月に札幌地方裁判所で判決が出たシックハウス訴訟などについて報告が行われ、特にシックハウス訴訟は、全国でも2例目となるもので、参加者の注目を集めた。
被害者の弁護を担当した房川樹芳弁護士によると、この裁判はユーザーが施工業者から請負代金1040万円を請求されたのに対し、化学物質過敏症を発症したとして逆に施工業者に不法行為または債務不履行に基づく損害賠償を反訴請求し、さらに建築上の瑕疵を理由に瑕疵補修に代わる損害賠償を請求した事案。
ユーザーがパンフレット等に健康住宅を謳う施工業者に、化学物質等を極力避けたいことを話したうえで平成8年に請負契約を締結し、同9年2月に引き渡しを受けたが、入居後、母親が体調を崩して入院、オーナー自身も体調が思わしくなく、環境改善と原因調査を施工業者に要請したという。
道立衛生研究所で室内の空気を測定した結果、ホルムアルデヒド濃度は0.08ppmを下回ったが、
安全性を高めるため換気量を増やし、給気口や空気清浄機を増設した。しかし、その後、裁判の中での鑑定では、住宅の一部でホルムアルデヒド濃度が0.08ppmを上回っていた。
契約上は過失なし
化学物質過敏症は認める
判決では、道立衛生研究所の測定は厚生労働省の指針通りではなく、その後の裁判中の鑑定は日常生活上の濃度であるとし、ホルムアルデヒド放散量は台所の棚を除き概ね0.1ppm程度以下と判断。一方、母親は肺炎が体調を崩した原因としたものの、オーナーが化学物質過敏症を発症していたことは認めた。
しかし、住宅と化学物質過敏症との因果関係については、オーナーが歯学部在籍中にホルマリンに暴露していたことや、従来から持っているアレルギーなども原因とし、相当の因果関係があるとはいえ、住宅が唯一の原因ではないと判断。
また、請負契約の内容はホルムアルデヒド濃度が0.08ppmを超えないようにする内容を盛り込んだものと認める根拠はなく、化学物質が全く発生しないことを前提に契約したとも認められないため、ホルムアルデヒド発生建材の使用が違法で、債務不履行になるとは考えられない。
ただし、施工業者は、健康住宅をテーマに宣伝しているのであれば、健康被害が生じないよう他の
業者以上に最大限注意すべきであるとし、住宅に若干の瑕疵を認めて27万2千円の支払いを命じている。
房川弁護士は、今回の裁判について、「化学物質過敏症の存在とユーザーの発症を認めたものの、この住宅への入居が唯一の原因ではないとした点は問題が残る。裁判所は厚生省がホルムアルデヒドの室内濃度指針値を定めた平成9年6月時点までは注意義務の存在を認めず、予見可能性もないとしたが、逆に言えばそれ以後の契約であれば認められることになろう」としており、現在行っている控訴審では、換気が不足していなかったかどうかを論点にしていく考えを示した。
北海道ネット設立
地方含む相談体制の構築へ
今大会と同時に設立された同会の北海道ネットは、道内で欠陥住宅に被害に遭っている人の受け皿として、弁護士4名。建築士3名でスタート。代表幹事に粟生猛弁護士、幹事に建築士の宮下悟氏が選任されており、事務局を石川和弘弁護士が務める。今後は、弁護士・建築士としてシックハウスを含む欠陥住宅問題を処理するための力を付けて、道内地方都市でも常時相談に応じることができる体制を整えていく意向だ。
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