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シックライフ・シックハウス症候群・化学物質過敏症・アレルギーなどに関する事柄について事務局よりお届けいたします。
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産経新聞記事より

食物アレルギーがある子供の母親のうち、特にアレルギーの対応を行っていない母親が4割を超えることが、ファイザー(東京都渋谷区)の調査で分かった。

調査は、食物アレルギーの子供を持つ母親824人と食物アレルギーのない子供の母親824人の計1648人を対象に実施した。

それによると、アレルギーのある子供を持つ母親に子供の食物アレルギーの対応として行っていること(複数回答)を尋ねると、最も多かったのが「特に何もしていない」で44・4%だった。「食物アレルギー対応食」(40・2%)▽「代替食」(16・5%)▽「抗ヒスタミン剤などの常備薬の携帯」(11・5%)-が続いた。

食物アレルギーの診断を受けた後、原因食品によって症状を起こした場所(同)は、(1)自宅(55・1%)(2)診断後に症状を起こしたことはない(32・2%)(3)レストランなどの外出先(20・5%)(4)親戚(しんせき)や友人宅など自宅以外の家庭(18・3%)-の順。

子供の友達に食べ物を提供するときに確認していること(同)では、「食物アレルギーの有無」は、食物アレルギーのある子供の母親は58・4%だったが、食物アレルギーのない子供の母親は35・9%だった。

一方、子供の友達に食べ物を提供する際、好き嫌いの有無を確認しているのは、食物アレルギーを持つ子供の母親は46・8%で、食物アレルギーのない子供の母親は51・9%だった。


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アットエスの記事より

食物アレルギーのある子どものため、県内の家族会が震災に備えて助け合うネットワークの構築を
進めている。

東日本大震災の被災地では、アレルギー因子を除いた食品(除去食)が不足し、外部からの救援にも時間がかかった。家族会は日ごろからの地域での連携が重要だと指摘している。

「みんな大変...」と遠慮 震災教訓に

東日本大震災の発生直後、東海4県の家族会でつくる東海アレルギー連絡会(名古屋市)は被災地に入って避難所に除去食を届ける活動を展開した。除去食のニーズは多く、支援は被災後の半年間で120件を超えた。

当初はニーズの把握に時間を要した。食物アレルギーのある子どもは2~5%程度の割合で必ずいるが、会員が避難所を回って要望を尋ねても、家族は名乗り出なかった。

各避難所に物資提供のポスターを張ると、遠慮気味に除去食を求める家族が現れ始めた。患者らの口から聞かれたのは「みんな大変なのにアレルギーなんて言えない」の声。ほこりを避けたり除去食を求めたりして転々と移動する家族も多かった。

現地で活動した浜松アレルギー連絡会の足代智志さん=浜松市北区=は「支援を求める方法が分からず、空腹や症状を我慢する人が目立った。事前に家族間のつながりがあれば、早期に救えた人は多かった」と振り返る。

教訓を生かし、東海アレルギー連絡会は会員同士の“共助の網”の構築を進めている。大規模な
災害で連絡が取れなくなった場合も、加盟する約20団体が互いに物資を届け合う体制を目指す。

浜松アレルギーの会は浜松市内の約20家族が参加。各自で10日分程度の除去食や薬の備蓄を徹底したほか、他市の家族とも連携し、同様の症状がある患者間で物資を分け合う仕組みを整えた。
市に働きかけ、既に市内避難所約200カ所での除去食の備蓄も完了している。足代さんは「誰に何が必要か、把握されていれば迅速な支援が可能」と強調する。

ただ、県内では全国組織と連携した家族会があるのは浜松、静岡の2市だけ。共助の体制や行政の取り組みにもばらつきがある。

全国組織「アレルギー支援ネットワーク」(名古屋市)は昨年、家族会がない地域にも支援の輪を広げようと、インターネット上に「アレルギーっ子の防災ネットワーク」を設立した。

連絡先や症状、必要な物資などを誰でも無料で登録でき、緊急時には簡単なメッセージを発信するだけで物資が届く。災害時に専門医を派遣する日本小児アレルギー学会も「重篤化の恐れのある患者を把握するためにも事前登録を」と呼び掛けている。

登録などの問い合わせは同ネットワーク〈電052(485)5208〉へ。

薬、除去食なければ… 「すぐに命の危機」

県内のアレルギー専門医のグループが今年2月、県内の食物アレルギー児がいる44家族に対し、
薬や除去食の必要性に関するアンケートを実施した。

アナフィラキシーショックの発症経験がある重度アレルギー児の家族のうち、約半数が「薬がなければすぐに命の危険が生じる」と回答し、非常時への危機感を抱いている現状が示された。

専門医5人が診察時などに調査した。震災で避難生活を強いられたと想定。薬がなく除去食以外を
誤食した場合、アナフィラキシーショックのある子ども31人のうち15人が「命の危険がある」、11人が「救急受診の危険がある」と答えた。

薬がある場合も5人が「命の危険がある」と答え、早期の受診の必要性を訴えた。

調査した浜松医科大の福家辰樹医師は「重度アレルギー児は環境の変化や食事の変化が命の
危機につながりうる。医師が早期に対応する仕組み作りが必要」と話している。



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産経新聞より

世界保健機関(WHO)と世界気象機関(WMO)は29日、気候と公衆衛生に関する初の報告書を
発表した。

ぜんそく患者は世界に推定約2億3500万人で、症状を引き起こす要因の一つであるアレルゲンは
地球温暖化の影響で増加する可能性があるという。

欧州地域では大人8千万人がアレルギーの症状と推定。これは欧州の大人全体の24%超に当たり、子供ではこの割合が30~40%に上る。報告書ではほかに、干ばつが感染症の拡大など公衆
衛生に重大な影響を与えることなどを指摘している。

WHOは今後、気象情報を有効に活用して病気予防を図りたいとしている。


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東京新聞より

気温の変化が大きい秋は、ぜんそくの発作が起こりやすい。

とりわけ小児ぜんそく患者は、体調の変化を周りの大人が正しく判断して、治療を受けさせる必要がある。薬による症状の管理や、日常生活での注意すべき点をまとめた。

ぜんそく患者は、主にダニやハウスダストなどのアレルギーが原因で、気道が慢性的に炎症を起こし、刺激に敏感になっている。急に寒くなったり、ほこりを吸ったりすると気道が狭くなり、ゼーゼー、ヒューヒュー鳴ったり、呼吸困難となったりする発作を繰り返す。

ダニが繁殖しやすいじゅうたんの部屋が増えるなど住環境の変化から、患者数は増加傾向にある。一方で、副作用の少ない吸入式のステロイド薬が開発され、それで症状を抑えれば、普通に学校生活やスポーツを楽しめるようになった。

重要なのは、保護者が子どもの状態を正しく把握し、医者がそれを治療に反映させることだ。ところが、小児ぜんそくに詳しい千葉大大学院の河野陽一教授は「実際は子どもが支障を来しているのに、保護者は症状をコントロールできていると過大評価する傾向がある」と指摘する。

河野さんは、小児ぜんそく患者の保護者を対象としたグラクソ・スミスクライン社の調査などを基に、「子どもがぜんそくで夜眠れなかったり、学校を休んだり、予定外で医者を受診したりしても、保護者は症状をコントロールできていると認識しがち」と話す。「医者が次の治療ステップを決めるために、保護者には子どもの状態をきちんと評価してほしい」 

呼吸器アレルギー疾患の治療に力を入れている武田内科小児科クリニック(東京都荒川区)の武田千賀子副院長に、ぜんそくの発作を起こさないための生活上の注意点を聞いた。

「患者の保護者には必ず、家にじゅうたんの部屋がありますか?と聞きます」と武田さん。フローリングが理想だが、じゅうたんの部屋はこまめな掃除が重要だ。「掃除機から出るほこりも発作の原因。お子さんがいない時に、十分換気しながら掃除してほしい」

隅々まで掃除できるように、なるべく家具は置かない。置く場合には、キャスター付きか、脚の長いものが望ましい。

寝る時は、顔の位置が床からなるべく離れるようにする。理想はベッド。布団なら高さのあるマットなどを敷く。布団や枕は、洗濯できる素材を選ぶ。

ぬいぐるみやタオルもこまめに洗濯。犬や猫などの毛やフケも、発作の原因になる。「これからペットを飼う場合は、主治医と十分に相談してほしい」と武田さん。花火や線香、たばこの煙も気管を刺激するため、注意が必要だ。空気清浄機を利用してもいい。

気圧の変化にも敏感なので、台風が接近している時にせき込みが始まったら、早めに薬を使う。朝晩の冷え込みが予想される場合は、エアコンなどで室内の温度を一定に保つ。風邪はぜんそくの症状を悪化させるので、手洗いやうがいを励行して、インフルエンザの予防接種を早めに受けるようにする。

症状改善のために水泳を始める子どもが多いが、武田さんは「楽しく体を鍛えられるなら、どんなスポーツでもいい。運動の前に吸入薬で気管支を広げ、呼吸を楽にすることを忘れないで」と話している。


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産経新聞より

アトピー性皮膚炎の患者は全国で約35万人といわれる。近年は、患者数の増加とともに大人になっても悩まされる人も多い。薬を正しく使うとともに、心理的なアプローチも大切だという。

分かっていても

アトピー性皮膚炎は皮膚のバリア機能がほころび、侵入する抗原を防ごうとする体の免疫機能によって、炎症や
かゆみを引き起こす。かくと皮膚の組織がさらにダメージを受け、炎症が広がってしまう。

ただ、「分かっていてもやめられない」「眠っている間にかいてしまう」という人は多い。

東京慈恵会医科大付属第三病院皮膚科診療部長の上出(かみで)良一教授は「患者の中には、
かゆくなくても無意識にかいてしまう動作(嗜癖的掻破(しへきてきそうは))がある人が多い。不安だったり、逆にほっとしたりしたときです。かくという行為が、安心、ストレス解消につながってしまう」と
話す。

ストレスなどによる嗜癖的掻破がアトピーを悪化させ、治りにくくしている面があるとして、上出教授は外来での初診時、少なくとも15分程度の問診を行っている。

家族や学校、職場といった生活環境全般についても聞く。

「一番つらいと感じている話題に触れると、無意識にかこうとするしぐさが出る。ストレスをなくすのは無理でも、それに気づくだけで嗜癖的掻破を減らすことができる。アトピーは禁煙同様、『治す』というより『抜け出す』病気だと考えています」

症状がひどく、引きこもりがちだったり、鬱になったりしてしまう人もいるが、「専門的な精神ケアが
必要な人はそんなにいない。特に子供は、できなかったことを指摘して『頑張れ』というより、できたことを褒めた方が治療に前向きになる」と上出教授。

ステロイドへの誤解

他の皮膚疾患に比べ、情報があふれているのもアトピーの特徴。

ステロイド外用薬の使用は、日本皮膚科学会や日本アレルギー学会による診療ガイドラインで中心に位置づけられ、正しく使えば効果は高い。だが、「怖い」という声は強く、インターネットの普及が情報の混乱に拍車をかけている。

ステロイド外用薬は通常、指先から第一関節までの量を大人の手のひら2つ分を目安に塗る。しかし、怖い薬という思い込みから量が少なく、結果として「塗っているのに効かない」という誤解を生む。また、ステロイドで改善しても、自己判断で塗るのをやめたり、量を減らしたりすると、皮膚の奥には
炎症が残っているため、再び悪化してしまう。肌がしっとりした手触りになるまでは薬を使い、赤みが消えても乾燥しているうちは保湿剤だけのケアは危険だ。

診察時間が限られ、正しい薬の使い方やケアの仕方を伝えきれない医師も多い。上出教授は17年前から月に1度のペースで、患者やその家族が集まる「アトピーカフェ」(http://atopy.com/)を開いている。同院で診察を受けていなくても参加でき、症状や経験、疑問など語り合い、スキンケアの方法などを学べる。


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