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文部科学省より
健康的な学習環境を確保するために
有害な化学物質の室内濃度低減に向けて(施設面における主な留意点)
このパンフレットは、児童生徒等の健康に影響を及ぼす可能性のある化学物質による室内空気汚染に関する対策のうち、主として施設面における室内空気中化学物質濃度の低減のための方策を、これまでの住宅などを中心として検討されてきた対策などを参考に学校施設において、特に留意していただきたい主なポイントをとりまとめたものです。
学校施設の整備に当たっては、「学校施設整備指針」とともにこのパンフレットを参考にされ、良好な学習環境が確保されるよう努めてください。
なお、対応に当たっては、発生源が多様であり、また、個人差があり症状も多様なことから、学校関係者におかれましてはこの問題についての認識・理解を深めるとともに、「学校環境衛生基準」などにも留意して総合的に取り組むことが望まれます。
NPO法人 シックハウス診断士協会
広島事務局:〒730-0856 広島市中区河原町5-3-2F
東京本部:〒108-0073 東京都港区三田2-1-41-1F
東京事務局:〒103-0012 中央区日本橋堀留町1-11-5-2F
電話番号 082-961-5271 FAX番号 082-961-5272
ご相談 & お問い合わせメールアドレス
takya1123@dolphin.ocn.ne.jp
毎日新聞より
原因物質変わり、対策後手に
「シックハウスは過去の話」という声を聞く。建材から出る化学物質(VOC=揮発性有機化合物)で体調を崩すシックハウス症候群。確かに、規制がかけられたが、なくなったわけではない。決まった対策さえ取れば問題は起こらない、という誤解と過信がないだろうか。そんな思いから「消えないシックハウス」(くらしナビ面、1月17~19日)を連載した。特に、体重比で大人の2倍の空気を吸う子供への影響は深刻だ。耐震化の大規模改修が続く学校現場で、新たなシックスクールが発生している現実に目を向ける必要がある。
この問題の取材を始めた10年ほど前、学校で不調を訴える子が相次いでいた。新改築後の学校で頭痛や発熱を起こし、ぜんそくがひどくなる。登校するとぐったりし、帰宅すると元気になる子もおり、怠けや不登校だと誤解されることも少なくなかった。頑張って登校して症状が悪化し、長い間学校に戻れなくなった子供たちにも会った。
原因物質が規制されたのは02年。文部科学省は、学校の新改築時に空気中のホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなど4物質(現在は6物質)の測定を義務付け、濃度が基準値以下と確認後に引き渡しを受けると決めた。この対策により、生徒数十人が一斉に体調を崩すような事件は激減し、私もシックスクールは過去の話になると思った。
現実は違う。07年以降、北海道、宮城、東京、大阪、熊本などで被害の報道がある。
注目すべき第一の点は、原因物質の変化だ。以前は「ホルムアルデヒドかトルエンが基準値を大幅に超過」というケースが大半だった。最近はアセトアルデヒド、テキサノールなど検査対象外の物質だったり、不明が多い。従来の対策で根絶はできないのだ。
第二に、保護者がシックスクールを疑っても、被害者が少数だと否定されることも多いという問題がある。学校側が口にするのは「6物質を検査した」「国の基準をクリアした建材を使っている」「具合が悪いのはお宅だけです」--。発症者は無理解に苦しみ、時に仮病を疑われる。
受験や職業あきらめる子も
連載では岩手県内の小学校の例を挙げた。専門医が「改修工事によるシックスクール」と判断したが、原因物質は今もわからない。この小学校は判明直後に換気を強化し、全児童の健康調査をした。それでも結局、74人が不調を訴え、数人が泣く泣く転校したことを全国の教育関係者は心に刻んでほしい。
難しいのは、子供が体調の変化を明確に伝えられないことだ。連載で内山巌雄・京都大名誉教授も「以前のような激烈な症状がない」と指摘した。典型的な頭痛やのどの不調を、親は風邪だと思いがちだ。
こうして兆候が見過ごされると、問題は深刻化しかねない。学校が好きで具合が悪くなっても登校する子も多い。化学物質を吸い続け、シックハウス症候群になる。重症化すれば回復に膨大な時間がかかり、思春期にわたって長く苦しむ子もいる。
大阪府内の保育園で被害にあった子は、小学生になっても鼻水や倦怠(けんたい)感が取れないという。東京都内の小学校で同症候群になった女児は、薬の臭いに敏感になり、医薬系の職を目指すことをあきらめた。別の女子生徒は、3年以内に改修予定がある高校の受験をやめた。学校を選ぶ基準は学力の水準や校風でなく「説明会に行って、苦しくならなかった学校」だった。
たとえ少数でも、何の落ち度もない子供たちが職業の選択肢や夢を壊される--それがシックスクールの現実だ。
化学物質の総量、チェックが有効
シックハウス問題に詳しい柳沢幸雄・東京大大学院教授は「数え切れないほど化学物質がある中で、新たなシックハウスを防ぐにはTVOCをチェックすべきだ」と主張する。TVOCは規制外の化学物質も含む揮発性有機化合物の総量で、国は空気1立方メートル中400マイクログラムの暫定目標値も設けている。
TVOC測定は、おおむね1校で10万円はかかるが、学校の新改築時に義務化すべきだと思う。目標値を超えれば換気を強化し注意を呼びかけ、大幅超過なら使用延期も含めた対策が必要だ。
シックスクールで苦しんだ児童の親たちが地元議会あてに書いた手紙の写しがある。
「子供に何度『学校に戻りたい。友達と一緒に過ごしたい』と言われ、涙を流したでしょう」「症状が出る子は転校すればよいのですか?」
8年前のものだが、今シックスクールと闘う親の声と全く同じだ。対策は進んだが、被害者の悩みは
何も変わっていない。国はその事実に目を向けてほしい。
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朝日新聞記事より
子どもたちの化学物質過敏症の実態について、岐阜県教育委員会が初めて県内のすべての公立学校を調べたところ、学校で使われている塗料や芳香剤、床ワックスなどが過敏症の原因になっていたことが確認された。同県教委によると、県レベルで全公立学校を対象にした過敏症の調査は東海3県では初めてで、全国でも珍しいという。学校側は床ワックスなどを使うのをやめるなど、子どもたちの健康対策を模索している。
調査は、岐阜県内の公立の幼稚園、小、中、高校、特別支援学校の計731校を対象に実施。「香料自粛を求める会」(小沢祐子代表)の申し入れを受け、昨年9月から実施した。
その結果、化学物質過敏症と診断されたか、その疑いがある子どもは、小学校5校、中学校6校、特別支援学校1校で各1人ずつ計12人いた。
過敏症の反応が出る物質で最も多かったのが塗料で、10人が挙げた。ほかに回答が多かったのは、芳香剤・消臭剤▽香水・制汗剤・整髪料▽床ワックス▽合成洗剤▽防虫剤▽たばこの煙やにおい▽接着剤など。いずれも学校で接する可能性がある。
主な症状は、頭痛▽目の異常▽皮膚のかゆみや感覚の異常▽のどの痛み▽めまい▽精神状態の不安定などが上位を占めた。必ずしも校内で発症したわけではないという。
12人が在籍する各学校では、芳香剤や床ワックスの使用をやめたり、アレルギーを起こしにくいインクを使った教科書を採用したりしたほか、授業参観の際、保護者に香料の自粛を呼びかけるなどの対応をしたという。
また、ほかに34校が「化学物質過敏症または疑いのある児童生徒がいる」と回答したが、ぜんそくやアトピー性皮膚炎、または食物アレルギー、金属やゴムなど特定の物質に反応するアレルギーだったため、今回の数字には含めなかったという。高校では報告がなかった。
同県教委の担当者は「今回、初めて実態が明らかになったが、各校とも保護者とよく話し合って、健康被害を防ぐ取り組みをしていた。今後は、さらに啓発に努力したい」と話している。また、各学校で使えるように香料自粛を呼びかけるポスターを用意するという。
一方、「香料自粛を求める会」の小沢代表は「合成洗剤や柔軟剤、香水など身近な物質も原因になっていることを認識してほしい。学校現場での理解や取り組みはまだ不十分だ」と指摘している。(久土地亮)
〈化学物質過敏症〉 身の回りにある微量な化学物質に反応し、頭痛やせき、体のだるさなどの症状が起きる病気。建材や塗料が原因のシックハウス症候群もその一種。学校現場で発生したものはシックスクール症候群と呼ばれ、岩手県奥州市の小学校では昨年、多数の児童が校舎改築工事で使われた接着剤や塗料などが原因とみられる頭痛や吐き気を訴え、計19人が同症候群と診断された。
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河北新報社より
校舎の改修工事が原因で児童19人がシックスクール症候群と診断された岩手県奥州市胆沢一小で、発症児童の保護者が「病気が正しく理解されていないのではないか」と不安を抱えている。相談相手が限られている上、窮状を訴える場も少ないのが実情だ。学校の「異臭」は子どもばかりでなく地域にも漂い、新たな問題となりつつある。
発症児童の父親の一人は「病気を周囲はなかなか分かってくれない」と嘆く。長男は発症後、排カガスや洗剤のにおいにも反応し、頭痛や吐き気を訴えるようになった。だが、いくら説明しても「気のせいではないか」と言われることもある。「最近は孤独感さえある。息子がほかの子どもと一緒に勉強できない事情を分かってほしい」と表情を曇らせる。
<ネットで中傷>
インターネット上での誹謗(ひぼう)中傷も問題化しつつある。発症児童のある保護者は、実名こそ挙げられなかったものの、「シックスクールと騒ぎすぎ」と何度も書き込まれた。「もう、いたたまれない」と唇をかむ。
こうした事態を、日本アレルギー学会専門医で宮城県立こども病院総合診療科部長の三浦克志医師は「同じ教室で発症する児童とそうでない子がいるので、病気を理解できない人がいるのも不思議ではない」と分析。解決に向けては「周囲は病気だということをしっかりと認め、患者に配慮する気持ちを持つことが大切だ」と提言する。
<市教委に不満>
そこでケアの役割を期待されるのが学校と市教育委員会なのだが、両者の対応に不満をぶつける保護者は多い。9月上旬には病気の原因が化学物質とは限らないとする長野県の医師の文書を「セカンドオピニオン」として全児童の保護者に配布。「原因は化学物質」としてきた盛岡市の主治医と異なる見解だったため、混乱を招いた。
市教委が9月30日に開いた説明会に参加した保護者の一人は「市教委は病気の原因や症状を分かりやすく説明するべきだ。理解不足が保護者の意見対立を生んでいる」と指摘する。
<解決の先例も>
ほかの地域では、5年前に宇都宮市教委が保護者、学校との3者で「シックスクール問題連絡会議」をつくり、解決した事例がある。「話し合いの場を設けることに力を注いだ。協力できることを確認し納得できるまで話し合った」(同市教委学校健康課)という。
奥州市の発症児童の保護者たちは、日に日に地域で孤立感を深めている。佐藤孝守市教育長は「保護者や地域の理解を得るには時間がかかると思うが、丁寧に対応したい」と話している。
<メモ>
校舎改修工事を行う奥州市胆沢一小で児童がシックスクール症候群と最初に診断されたのはことし
3月。7月までの発症者は19人。このうち3人は市内の別の小学校に転校した。学校は夏休み明けの2学期開始から市の施設5カ所で分散授業を行い、今月4日には化学化合物の濃度検査をした上で改修校舎の使用を再開した。発症児童の2、3人は現在も別校舎の「避難教室」で学習している。
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日経BP社 ケンプラッツ記事より
岩手県奥州市立胆沢第一小学校でシックスクール問題が発生している。
7月までに延べ70人超の児童が原因不明の頭痛やめまいを訴えた。2010年春には児童1人が
シックスクール症候群と診断され、転校を余儀なくされた。8月9日までにシックスクール症候群と
診断された児童は19人に上る。
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