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シックライフ・シックハウス症候群・化学物質過敏症・アレルギーなどに関する事柄について事務局よりお届けいたします。
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先週末に有楽町のよみうりホールで開催された国立環境研究所主催の公開シンポジウム2011「ミル・シル・マモル~命はぐくむ環境をめざして~」のご報告です。


プログラムは、以下の通りです。


第一部 緊急報告:大震災後の復旧復興に向けた取り組み

 報告1「国立環境研究所の取り組み」

      資源循環・廃棄物研究センター 大迫 政浩氏

 報告2「災害廃棄物処理の現状と今後」

      資源循環・廃棄物研究センター 滝上 英孝 

 報告3「被災後の生活排水処理とその課題」

      資源循環・廃棄物研究センター 蛯江 美孝

 報告4「地域の環境力を活かす復興まちづくりにむけて」

      社会環境システム研究センター 藤田  壮氏

  ※ 報告4は当日タイトル変更がありましたが、控えるのを忘れたのでプログラムの通りに
    掲載しています。


第二部 環境研究の最前線

 講演1「大気シミュレーションで解明する広域大気汚染の実態」

      地域環境研究センター 大原 利眞氏

 講演2「海洋酸性化-地球温暖化と同時に進行するCO2問題」

      地球環境研究センター 野尻 幸宏氏

 講演3「化学物質による健康影響を受けやすい性質とは?~感受性に関わる要因について~」

      環境リスク研究センター 藤巻 秀和氏


まず最初に第一部の旧復興に向けた取り組みですが、災害廃棄物(瓦礫)の処理を中心にお話しされました。まず、今回の災害廃棄物問題の特徴は膨大かつ広域であるということ。そして、津波による災害廃棄物量は2500万トンに上り、津波で陸上に上がった改定のヘドロなどは数千万トンに達する量とのことです。

 
次に災害廃棄物の特徴としては、


  ・混合(ミンチ)状態 ~ 分別が困難

  ・海水を被った木くず ~ 焼却時の有害物質発生

  ・津波堆積物(土砂、ヘドロ) ~ 悪臭や飛散粉塵

 
 ・広域火災地域 ~ 有害物質を含む灰の残置、土壌汚染


が挙げられました。


これらの特徴を有した災害廃棄物の基本処理については以下の通りです。


  ・被災場所からの災害廃棄物の撤去、排出

  ・仮置き場での保管

  ・災害廃棄物の分別を進めるスペース確保

  ・リユース、リサイクルできるもの、適正に処理するものを仕分ける


ここでいう適正に処理するものとは、可燃性の高い廃棄物(廃油、ガスボンベ等)や有害廃棄物(医療廃棄物、アスベスト、PCB等)などになります。


上記の基本処理で見られる課題について国立環境研究所で対応しているとのことで、詳しくはこちらのサイトをご覧ください。


   国立環境研究所における取り組み


続いては、被災時の生活排水処理についてですが、今回の大震災で生活排水処理施設に見られた影響を挙げられました。


 ・地震自体による建築物の倒壊や配管の破損、地盤沈下による配管勾配の変化など

 ・津波による機器類の故障、遺失、又、建築物自体の冠水、破壊

 ・液状化による構造物の浮上



これらの被害で未処理の汚水が溢れるという問題が発生。これについては仮設ポンプなどを用いて下水管から直接揚水し、消毒・放流がなされた他、下水道地域の住民に対して節水を呼び掛けるなどの緊急措置が取られたそうです。


今後の復旧については、電気、ガス、水道のライフラインと生活排水処理施設とで復旧のタイミングがずれる場合は、仮設トイレの整備や節水機器の導入などの対応を検討していくことが効果的としながら、中長期的な計画を検討されておられるとのことです。


こうした災害廃棄物の処理、生活排水処理の復旧から本格的な復興へ向けての「復興シナリオ」について協力体制を作っているということで第一部は終了。


テレビ画面から飛び込む映像以上と思われる惨状がまだま続く被災地で、一日も早く復旧・復興できるように、我々個々のできる役割の中で果たしていくことを改めて感じました。


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