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中日新聞より
「手探りの状態で一年間過ごしましたが、このままでは重大な事故が起きてしまいます」。岐阜県郡上市で、小麦や卵のアレルギーの小学二年男児を育てる母は、危機感を募らせてメールを寄せた。誤って卵や小麦を少量でも食べると、全身にじんましんが出たり、吐いたりする。
給食で食べられないおかずがあるときや、パンが主食の週三~四日は、その分の弁当を持参。食べられないメニューに母がペンで線を引いた献立表を持たせるが、給食の際に担任が確認しているわけではない。
一年生だった昨年、給食のソフト麺とミートソースの代わりに、焼きビーフンの弁当を持たせたが、男児は小麦の入っているミートソースを食べてしまった。自宅で作るミートソースには小麦が入っておらず、食べられると考えたからだ。幸いひどい症状は出なかったが、母は「子ども自身に献立表を見て判断させるのは、まだ難しい」と話し、担任教諭の手助けを求める。
学校側との面談に出席したのは、給食センターの栄養士と養護教諭。担任はいなかった。その場で市のマニュアルが作られたことを説明されたが、内容を見せてもらえないのに同意書に署名を求められ、不信感を募らせている。
市は今月からマニュアルの運用を始め、対応を改善する考え。給食センターから届くアレルギー対応食は、養護教諭や管理職が一覧表と照らし合わせて確認する。日本学校保健会が定める「学校生活管理指導表」を用い、医師や保護者と学校側との連携を深める方針だが、担任の面談への参加は明言されていない。母は「直接子どもに接する担任が、もっと関わる仕組みにして、複数の目でミスを防いでほしい」と訴える。
藤田保健衛生大坂文種(ばんぶんたね)報徳会病院小児科の宇理須(うりす)厚雄教授は、「学校給食は安全で健康な食生活を教える実践の場。食物アレルギーは命を落とす事故につながることもあり、学校側と保護者との情報共有や連携は重要だ」と話している。
米国・コネティカット州でピーナツアレルギーの女児(5つ)を育てる小田明子さんによると、女児が通う公立のキンダーガーテン(幼稚園に相当)では、アレルギーに関する情報を各教科の担当や通学バスの運転手も共有。「アレルギーの子も、学校生活を他の子と同じように過ごすことは当たり前の権利」として、対策が練られているという。
小田さんは「周囲の理解と協力なしにアレルギーの子を守れません。一部の先生や親だけの負担に偏った対策ではなく、広く県や国で統一して改善や整備、周知を徹底していただけたらと、強く願います」と結んでいる。
ほかにも、「わがままで食べられないわけではないことや、命にかかわる事態になるから食べられないことを知ってほしい」「食物アレルギーのことを、もっと多くの人に正しく理解してもらいたい」といった意見も寄せられた。
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中日新聞より
急性アレルギー 児童の死亡受け
食物やハチの毒などが引き起こす急性アレルギー反応「アナフィラキシー」の研修会が10日、岐阜県多治見市消防本部であった。東京都内の小学校で給食を食べた児童がショック死したため、市が初めて教諭らを対象に企画した。
市内の保育士や小中学校の教諭ら94人が参加。市民病院の岡本博之副院長(小児科)が講師を務めた。 アナフィラキシーの症状として呼吸困難やじんましんを説明し、ショック症状を和らげる注射薬「エピペン」を紹介。「血圧低下や皮膚が青紫色になるチアノーゼが現れた場合は命が危ない。迷ったらエピペンを打ち、医療機関に相談してほしい」と呼び掛けた。
多治見南消防署の救急救命士がエピペンの使い方を指導。参加者は訓練用の注射器を使って練習した。
姫保育園の保育士和田孝子さん(53)は「食物アレルギーの子は年々増えている。知識を身に付け、突然の事態にも冷静に対処したい」と話した。NPO法人 シックハウス診断士協会
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毎日新聞(山口)より
県内の公立学校に通う児童・生徒のうち、食物アレルギーがどのぐらいの子どもたちにあるかなど、食物アレルギーに関する実態調査を県教委が進めている。東京都内の小学校で昨年12月、給食で食物アレルギーを発症した児童の死亡事故が起きたためだ。
県教委などによると、県内では11年度以降、児童が給食を食べてアレルギー反応を起こした事故は少なくとも、山口、萩両市で計4件あった。山口市教委によると、11年度に同市の小学校で起きた食物アレルギーによる給食でのトラブルは3件。11年6月の事例は、小麦アレルギーのある女児に、アレルギーの原因となる食材を取り除いた「除去食」と別の給食を取り違えて出したもので、女児はアレルギー反応を起こして救急搬送され、1日入院したという。
これを受け、市教委は各校に「除去食」を盛りつけた食器には名前を明記するなどの対応をするよう通知。しかし、12年にも卵アレルギーのある児童に、卵を使ったパンを誤って出すなど、2件のトラブルが起きた。
このため市教委は12年3月、「学校給食における食物アレルギー対応マニュアル」を作って各校に配布。マニュアルでは「除去食」や献立表の提供など給食の対応を保護者と協議して合意を得ることや、緊急時の対応などがまとめられている。
一方、萩市教委によると、同市の小学校で12年9月、牛乳アレルギーのある男児が給食後に体調不良を訴えたという。
県教委では、各市町教委へ食物アレルギーがある子どもの数や個別の対応状況などについて尋ねている。2月中旬をめどにまとめ、情報の共有を図る予定。
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中日新聞より
名古屋市の中学二年、浜口智行さん(14)は重症の食物アレルギー。患者が持ち歩ける症状緩和のための注射器「エピペン」に、何度も救われてきた。当時通っていた津市の三重大付属小五年のとき、昼食後に具合が悪くなり、担任と一緒に打った。母の洋子さんは「『命を守るのは自分しかいない』と教え続けてきたが、まだ一人で打つのは難しい。大人の力添えが必要」と話す。
事故防止の手順を定めても、事故の可能性は残る。事故発生時の対応策を整えておくことも、命を
守るためには重要だ。
「ぐっと押して。結構、力がいるでしょう」。母親が子どもを抱きかかえ、太ももに練習用の注射器を押し当てる。愛知県大府市のあいち小児保健医療総合センターでは毎月、エピペンの使い方講習会を開く。患者や家族、その子の学校の教員や保育士に、伊藤浩明内科部長らが指導する。
乳アレルギーで全身が真っ赤になり、病院へ駆け込んだ経験のある男児(5つ)の母は、小学校入学を前にエピペン所持を決めた。入学予定の学校の養護教諭と受講。母は「保育所とは環境が変わるので不安だったが、講習も受けてもらい、しっかり対応してもらえそうで安心できた」と話す。
エピペンはペン型の自己注射器。先端を押し当てると針が出て、服の上からでも打てる。注射は医療行為だが、学校や保育園では教員や保育士が打ったり、子どもを手伝ったりできる。
呼吸がゼーゼーするなどの症状に気付いたらできるだけ早く打つ。「ショックでないのに打っても問題ないが、打たずに手遅れになると、命に関わる」と伊藤医師。東京都調布市で起きた死亡事故の報告書では、エピペンが遅れたことも、死亡の直接的原因の一つと指摘された。亡くなった女児はエピペンを持っていたが、担任も養護教諭も打たなかった。女児が「打たないで」と言ったことが影響したとみられる。
伊藤医師は「エピペンを打つのは勇気がいる。打つタイミングを理解するためにも、養護教諭らが専門医から学び、各校内で研修を繰り返すなどの対策が必要だ」と話している。
「ガイドライン」活用を
学校などで求められる対策について、国立病院機構相模原病院・臨床研究センターアレルギー性疾患研究部長の海老沢元宏医師に聞いた。
大事なのは、2008年に日本学校保健会が出した「学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン」の徹底。これは児童の症状などを正しく把握するために「学校生活管理指導表」を活用し、保護者や主治医と連携、情報は学校全体で共有するよう求めています。
目標はアレルギーのある子が、問題なく学校で健康な生活を送れるようにすること。ガイドラインの運用で先生たちもアレルギーを学べるようにできています。ただ、従うことは義務ではなく、どの程度浸透しているかも分かりません。
調理員だけでなく、先生やアレルギーの児童自身も確認するシステム作りが必要です。チェックポイントが複数あれば、どこかで漏れても、止められる可能性があります。
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中日新聞より
皆が同じ物を食べれば事故は起きない-。こんな考え方で愛知県一宮市では、アレルギー症状の原因となる七大アレルゲン(卵、乳、小麦、エビ、カニ、そば、落花生)を除いた給食を、週に一度出している。普段、除去食対応はしていないため、食べられないメニューのとき、食物アレルギーの子は弁当を持参する。だが、除去食のときだけは、全員が同じメニューを一緒に食べられる。
ある日の献立は、ご飯、水煮大豆をすりつぶし、みそ汁に混ぜた「呉汁」、ニシンの煮付け、味付けのり。一日ごとには一食あたりのエネルギーやカルシウム、ビタミンなどの量を細かく定めた「学校給食摂取基準」を満たせないので、一カ月で基準を満たせる献立を考えている。
給食の担当者は「基準を満たすには週一度が限界」。調理器具や調理法も限られ、工夫の余地は多くない。揚げ油は以前使ったときの卵や小麦が混ざるため、揚げ物はできない。それでも児童が飽きないよう、組み合わせを変えるなどして二年以上続けている。
名古屋市昭和区の池内わらべ保育園は、三十年以上前から食物アレルギーの子にも給食を作ってきた。除去食から一歩進め、栄養を補うために代わりの食材を足す「代替食」や、皆が同じものを食べられるメニューを心掛ける。
チャーハンや天ぷらなどは卵を入れず、除去食の種類を減らしてミスを防ぐ。小麦粉の代わりに米粉を使うことも。特に節分などの行事や、子どもたちが食事を作るときは、皆が食べられるメニューを考える。間違えやすいおかわりは、アレルギーの子と同じクラスの子たちは全員、除去食を食べるのがルールだ。
鈴木奈津江園長は「リスクはあります。でも普段から思い切り食べられないアレルギーの子たちに、いっぱいおかわりをさせてあげたい」と話す。
ある日の献立は和風チャーハンに春雨のスープ、白菜サラダ。スープに入れる卵の代わりに、卵アレルギーの子には豆腐を、卵と大豆アレルギーの子には白菜を入れた。大豆アレルギーの子には、しょうゆ風味の発酵調味料を使う。この調味料なら皆が同じものを食べられるが、「お金がかかりすぎる」と鈴木園長。市の補助は年十二万円。新年度から倍増するものの、人件費も含めると「足りないですね」。
チャーハンは、しょうゆだけを変えた二種類、サラダは全員が食べられるもの。ハムなどの加工品には卵や小麦などが入っていることがあり、同園ではできるだけ使わないようにしている。調理室の加藤朱美さんは「添加物も抑えられるし、アレルギー食は健康食なんです」。旬の野菜や魚、小魚などがたっぷりの給食は、子どもたちに大人気だ。
「このチヂミに粉チーズは必要だったのかしら」
東京都調布市の小学校で乳アレルギーの女児が死亡した事故。愛知文教女子短大の安藤京子教授は、原因となったチヂミの材料を疑問視する。
材料はニラやジャガイモなどの野菜にベーコン。調味料はごま油としょうゆ、酢、砂糖。「ニラが入るから、少しくせはあるかもしれないが、粉チーズがなくても、ベーコンで子どもの好きな味になるのに」
乳製品はカルシウムの摂取を補強する意味が強い。粉チーズは「学校給食摂取基準を守るために入れたのでは」と推測。しかしそれなら、ジャコなどの小魚で補えるし、他のおかずで補う方法もある。「小松菜などカルシウムを多く含む野菜を増やせばいい」と安藤教授。同じ日の給食のもう一つのおかずは、キャベツと小松菜のナムル。この小松菜を増やす方法もあった。
「除去する食品は見える形で出さないと。粉チーズは混ぜずに振り掛けるとか、プロセスチーズを別に添えるとか」。卵や乳製品などは安く手に入り、家庭での調理も簡単だけに「あえて給食で出す必要はないのでは」と提案する。
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